成長期のお子様に多いオスグッド
2017-10-27
最近、膝の痛みを訴えて来院されるお子様が増えてきました。
小学生、中学生の16歳以下のお子様でバスケやサッカー、バレーなどスポーツをやっていて膝付近に痛みがある場合はオスグッド病
の可能性があります。
オスグッド(オスグッドシュラッター病)は膝や膝下に痛みが出て、症状が進むと膝下が隆起してきます。
太ももの前側、大腿四頭筋は膝の上に付着し、膝の靱帯を介して膝下の骨(脛骨粗面部)につながっています。
成長期は骨の成長スピードに筋、腱、軟骨組織がついてゆけず筋肉が張ってしまい、硬くなりがちです。
そこに加え、ジャンプやダッシュ、ボールを蹴る動作など大腿四頭筋が強い収縮を起こす動作を繰り返すと、膝の靱帯が引っ張られ、膝の下の軟骨にストレスがかかり腫れて痛みが出たり、剥離したりします。
一昔前は下半身を鍛えるメニューとして「うさぎ跳び」をよくしていたかと思いますが、現在はオスグッドを誘発しかねないので禁止する学校が多くなっています。
14~16歳ごろには成長と共に膝下の軟骨成分は硬くなり、減少してゆくのでオスグッドの症状は次第に改善してゆきます。
発症後しばらくは足に負担をかけると症状が強くなるので、痛みをみながら練習の前後に大腿四頭筋を伸ばすストレッチを行い、痛みが強い時は練習を中断し患部のアイシングを行います。
部活をやっているお子様ですと大会を控えている場合やレギュラーを争っている場合など、どうしても練習をお休みしづらい状況は多いかと思います。
安静が一番ですが、進行の程度をみて治療をしながらの運動は可能です。
ただ、痛みがひどくなった場合は思い切って練習を一時中断する判断も必要かと思います。
目立つ外傷はないので無理しがちですが、症状が進行し放置すると、後遺症として残る可能性があるので正しい治療が必要となります。
従来は大腿四頭筋をゆるめ、アイシング、低周波治療などの療法が主流でしたが、最近はハイボルテージ治療などの特殊電療で積極的に患部の炎症を抑え、痛みを減らす治療法が効果的でよく使われます。
成長期のスポーツをやっているお子様で、膝、膝下に痛みがある場合は一度ご相談ください。
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