スポーツ障害で多いアキレス腱の痛み
2017-11-08
アキレス腱炎は足首の裏、アキレス腱に痛みが出る、スポーツ障害では頻度の多いものです。
また、慣れない運動をした時になられる方も多い症状です。
アキレス腱はふくらはぎと踵を繋いでおり、ふくらはぎの筋肉が使い過ぎ(オーバーユース)などで硬くなり、引っ張られることでアキレス腱に負担がかかります。
そうするとアキレス腱に微細な断裂が生じて腱の組織が損傷し痛みが出ます。
アキレス腱そのものが痛む場合とアキレス腱の周囲が痛む場合があり、それぞれアキレス腱炎とアキレス腱周囲炎に分かれ、両方混在している場合がありますが、原因と治療法は一緒になります。
また、アキレス腱と踵のつなぎ目辺りに痛みが出るアキレス腱付着部炎とアキレス腱滑液包炎という症状もありますが、痛む場所は似ていますが別の症状です。
運動後、朝の寝起きの痛み
腫れ、発赤
運動開始時に強く痛み、運動中は緩和する
階段で痛い
歩くだけで痛い
といった症状があり、進行すると足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎では動かすとアキレス腱が軋むような音がします。
原因は使い過ぎ(オーバーワーク)やふくらはぎの硬さによるものと、フォームの悪さ、靴の不適合、アキレス腱の加齢性の変性、偏平足や過回内足などの足の変形などが複合してなる事が多いかと思います。
保存療法が基本で安静にし、痛みが強い時にはアイシングをして患部を冷やします。
20分以上冷やし続けると逆に血流が増え始め痛みが増したりするので2時間間を開けてまたアイシングをします。
硬くなったふくらはぎの筋肉をゆるめアキレス腱の負担を減らし、特殊電気のハイボルテージ治療で炎症を抑え、損傷した組織の治療をしてゆきます。
高い抗炎症作用がある酸素オイルを患部に塗ると酸素が炎症を抑えてくれるので、炎症が強い時には非常に有効です。
また、ふくらはぎが固くなると足の関節に背屈制限がかかり、踵が内側に倒れこむ過回内という形となりやすくなり、アキレス腱が伸ばされ強い負担がかかります。
ふくらはぎに負担をかけやすい姿勢としてニーイン、トーアウト(内股傾向)があります。
ふくらはぎだけではなく、ふくらはぎに負担をかけている姿勢の歪みを矯正し、アキレス腱にかかる負担を減らすことが大切です。
また、アキレス腱炎の予防には運動前後のストレッチが有効です。
ふくらはぎ(腓腹筋)のストレッチ
1壁に手をついて足を前後に開く(足先は前を向く)
2踵を地面につけ地面から離れないようにし、重心を後ろ足に乗せる
3後ろ足の膝を伸ばしアキレス腱を伸ばします
ゆっくり30秒くらいを目安に行います。
ふくらはぎ(ヒラメ筋)のストレッチ
1壁に手をついて足を前後に開く(足先は前を向く)
2踵を地面につけ地面から離れないようにし、重心を後ろ足に乗せる
3後ろ足の膝を曲げアキレス腱を伸ばします
ゆっくり30秒くらいを目安に行います。
普段運動しなれない方が急に運動するとアキレス腱を痛めやすいので、しっかりとアキレス腱をストレッチをしてから運動するようにしましょう。
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